未就学児のワークショップアイデアとは、発達に応じたおすすめ工作

2023年11月13日

TUKTUKの工作キットは、はさみを使わず安全に作れるものが多いので、未就学児向けのワークショップイベントにもよく使っていただいています。

小さい子でも出来ますか?とよく聞かれるのですが、ただひとくちに未就学児といっても、発達段階によって出来ることはさまざまです。
基本的に「ちゃんとしたゴールのあるものを作る」という工作が楽しめるようになるのは年長さんくらいからです。

個人によっても違いますが、だいたいどのくらいの年齢のお子さんにはどんな工作を楽しむことが出来るのか、解説します!

1~2歳が出来る工作アイデア

 

まだ道具を使ったり、複雑なことをするのは難しい年齢ですが、触感や、色などで、感覚的に創作を楽しむことは出来ます。ただ、気になるものを何でもお口に入れてしまう子もいるので、絶対に飲み込めるサイズのパーツを使う工作はやめておきましょう。

・指でお絵かき
指に絵の具をつけてお絵かきする、指絵アート。まだ絵筆を持つのが難しいお子さんにはおすすめのお絵かきです。たまに大人では絶対マネできない、ものすごいアートが出来上がったりします!絵の具は口に入れても大丈夫な素材を選ぶと安心です。ただお洋服や周りをめちゃくちゃよごす覚悟が必要です。ブルーシートやスモックなどの準備が必須です。

紙を破る・丸める
実は指先を使って破るというのは難しい動きなので、この年齢だと、まだうまく破けずにぐしゃぐしゃにするのが精いっぱいの子も。やわらかい紙やしっかりした紙、新聞紙や色紙など色々用意して、ぐしゃぐしゃにしたり、丸めたり、破いたり、自由にさせてあげると、紙のざらざらやくしゃくしゃの感覚、やぶける感覚がこの年頃の発達にはとっても刺激になって楽しんでもらえます。
もし作品にするなら、大人がそれを画用紙などに貼って、作品として仕上げてあげると良いと思います。

・シール貼り
子どもはこの年頃に限らず、本当にシールを貼るのが大好きです。特別素敵なシールを用意しなくても、事務用の丸いシールをただひたすら紙に貼るという作業だけでも喜んでもらえます。マスキングテープもカラフルでお手頃価格で良いのですが、この年の子はまだうまくちぎったり、貼ったりすることが出来ないので、大きくてしっかりしたシールの方がおすすめです。
子どもによって、一列に綺麗に貼りたい子、ランダムに貼る子、ひたすらかさねて貼る子など、個性が見えて面白いですよ♪

・いろんな素材を使った貼り絵
 毛糸だったり、もこもこの布だったり、きらきらの折り紙だったり、さらさら、つるつる、ざらざら、いろんな触り心地の素材を用意して、気に入った素材を貼り付けてもらうアートも、子どもによって個性が出て素敵な作品ができます。あらかじめ選べるように大人が色んな素材を切って用意しておくと良いですよ。土台にするものを、たとえば工作イベントにちなんだもの、たとえばうさぎとか龍とか、にしておけば、小さな子でも、思いのほかちゃんとした作品に仕上がると思います。

 

3~4歳が出来る工作アイデア

1~2歳に比べて少し難しいことが出来るようになってきますが、まだいわゆるちゃんとした工作は出来ません。この年齢を対象に工作のワークショップをするなら、まだ完成することを目的とするよりは、プロセスを楽しむことが大事です。そしてそれを保護者にも理解してもらうことがもっと大事。絵のレベルとしては、ぐちゃぐちゃ塗り絵で、なんとなく人やモノの絵を描けるようになってきたかな、という位です。ベースのアイデアとしては1~2歳と同じで良いと思います。また好奇心が旺盛で、「じぶんで!!」と何でも自分でやりたがる時期なので、自分で完結出来て、できた!と満足感を得られるようなものがおすすめです。

  • 折り紙アート
    大きな紙で、簡単な動物や形を折ることが出来るように。いろんな色の大きな紙で、好きなものを折ってもらい、貼り付けるアートも素敵です。
  • 粘土遊び
     粘土の感触が好きな子どもは多いです。まだ何かの形を作るのは難しいですが、こねこねして形を変えたり、型抜きしたり、丸めたりするだけでも楽しんでくれます。せっけんねんどは未就学児にも人気です。
  • 塗り絵
    綺麗に塗ることは出来ませんが、塗り絵が好きになってくる年頃です。大人だとありえない色にぬったり、ピッと線を引いただけで「完成」と言ったりする謎の年頃ですが、本人たちはそれで楽しんでいるらしいです

 

5~6歳が出来る工作アイデア

より複雑な工作や、他の子どもと協力して作品を作り上げることが出来るようになります。絵もかなり上手に描けるようになり、はさみや筆などの道具も使いこなします。複雑な手順でなければ、簡単な工作くらいは出来るようになってきます。この年頃になると、TUKTUKの工作の大半を楽しんで作っていただけると思います。今まで販売していたキットも含めて、使えそうなアイデアをいくつか挙げておきます。

  • ポシェット作り
    簡単な手縫いのポシェット。針を使いたくなければ、あらかじめフェルトにパンチなどで穴を開けておき、ひも通しと毛糸だけで簡単な手縫いポシェットを作れますよ。→たまごのポシェット
  • 自由に絵を描く
    かなり思い通りの絵を描けるようになっているので、筆やクレヨンで自由に絵を描かせてあげましょう。父の日、母の日にエコバッグ作りもおすすめです。
  • 大型アート
    大型の積み木や、トイレットペーパーの芯、牛乳パックなどのリサイクル材を使った大型のオブジェを参加者みんなで作るアートもおすすめ。ダイナミックに色をつけるところまで出来れば、かなり本格的なアートワークショップになると思います。
  • 自然物を使ったアート
    自然の中でするワークショップなら、その場で木切れや木の実を拾って、ボンドで貼り付けてネイチャーアートに。木の実ペンダント手作りキットみたいに、ペンダントやバッジにしても素敵です。

まとめ

以上、未就学児が出来る工作ワークショップについてまとめてみました。

未就学児に限らず、小学生以上になってからも同様ですが、工作って、完成したものより、大事なのはその過程、体験すること自体だったりしますよね。未就学のお子さんについてはその要素が特に強いです。手や指がまだまだ発達段階で、いろんなものに興味があって、自分で世界を確認したい、色々なことにチャレンジしたい!という気持ちがすごーく強い時期なんです。なので、出来上がったものが、大人から見たら謎の物体だったとしても、頑張って作ったこと、楽しんで作ったことに、共感してあげることがすごく大事だと思うのです。

ワークショップイベントというと、お子さんというより、保護者の方が主導になることもあると思います。そのときに、「見本と同じように出来ない!」と保護者の方に嘆かれないように、現場のスタッフがいかにフォローにまわるか、いかに頑張っていることや、その子自身がこだわったところなどに注目して声をかけられるかも、実は大切なんじゃないかと思ったりもします。参考になれば幸いです。

  • この記事を書いた人

店長はまぐち

興味→犬、漫画、メダカ、ピラティス、植物、剣道。元SE。虚弱体質のなんちゃってアスリート。学校行き渋り系個性派男児の子育てに奮闘中。

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